任意整理にはどんなデメリットが存在するのか?

「最近借金がなかなか減らなくて、任意整理を依頼しようか悩んでいる・・・・」
こういった悩みを抱えている方はいませんか?

任意整理は借金の返済額を減らしたい時に有効な手続き、【債務整理】の一種です。
債権者との交渉が成功すれば、借金返済時の利息を減額できます。

しかし任意整理にはメリットだけではなく、デメリットもいくつか存在します。

メリット デメリット
任意整理 ・返済時の利息を減額できる
・過払い金があると元金も減る
・毎月の返済負担が軽減される
・借金の催促や取り立てが止まる
・信用情報に傷がつく
・収入がない方は利用できない
・交渉が困難な債権者が存在する
・借金を減額できない場合がある

そのため手続きを依頼する時は内容をチェックし、対策を行うのがベストです。
【借金減額シミュレーター】などの対策を活用すれば、これらのデメリットを解決できるかもしれません。

この記事では任意整理のデメリットや、デメリットを解決できる対策などについて紹介します。

任意整理に存在するデメリット

任意整理は自己破産や個人再生と違い、裁判所を通さずに債権者と交渉を行います。
そのため、申込者の借入状況に合わせて最適な解決ルートを導き出すことが可能です。

しかし人によっては任意整理を依頼することで、デメリットが発生してしまうかもしれません。
発生するデメリットは、以下の4つです。

・信用情報に事故情報が記録される
・収入がまったくない方には適していない
・交渉が困難な債権者が存在する
・借金総額を減額できない場合がある

ここでは各デメリットの内容について詳しく解説します。

信用情報に事故情報が記録される

任意整理・個人再生・自己破産などの手続きを行うと、その情報は信用情報に記録されます。
コレがいわゆる、【信用情報に傷がついた】状態です。

信用情報に事故情報が残っている間は、金融商品が一切利用できなくなります。
当然カードローンの新規申込や、クレジットカードでの自動引き落としも使えません。

ちなみに事故情報の登録期間は、手続きの種類や信用情報機関ごとに異なります。
それぞれの登録期間は、以下の通りです。

JICCの登録期間 CICの登録期間 KSCの登録期間
任意整理 5 5年 5年
個人再生 5年 5年 10年
自己破産 5年 5年 10年

登録期間を満了した事故情報は、自動的に消去されます。
事故情報が消えた後であれば、カードローンなどの金融商品を利用することは可能です。

任意整理の場合、手続きを実施すると約5年間は事故情報が残ります。
任意整理を依頼しようと考えている方は、十分注意しておいてください。

収入がまったくない方には適していない

任意整理と個人再生は債権者と交渉を行うことで、借金の返済額を減らしてもらう手続きです。
交渉が完了した後は、毎月借金を少しずつ返済していく必要があります。

そのため安定した収入がない方は、任意整理・個人再生を依頼することができません。

また任意整理を行うことで減額できるのは、借金の利息だけです。
(※過払い金がある場合は元金も減額できる可能性がある)
そのため個人再生に比べて、返済負担は大きくなります。

「無職で収入がまったくない」という方は、任意整理を依頼する前にまず職を見つけておいてください。

交渉が困難な債権者が存在する

任意整理は個人再生・自己破産のように裁判所が介入しないため、手続きに強制力がないです。
そのため交渉を成立させるには、債務者の合意が必要となります。

債務者が任意整理に応じてくれない場合、借金を減額することはできません。

また和解が成立しても、借金の分割回数が制限されたり利息を減額できない場合もあります。
そのため債務整理を依頼する時は、債権者が交渉に応じてくれるかチェックすることが大事です。

これから任意整理を依頼する方は、依頼前に債権者(貸金業者)のことをよく調べておきましょう。

借金総額を減額できない場合がある

現在提供されているカードローンの利息は、【利息制限法】によって制限されています。

「利息制限法とは」・・・金融業者による搾取を予防する目的で施行された、借金の利息上限を定める法律。
利息の制限額は以下の通り。
【元本額が10万円未満の借金⇒年20%まで】
【元本額が100万円未満の借金⇒年18%まで】
【元本額が100万円以上の借金⇒年15%まで】

そのためグレーゾーン金利が適用されていた頃に比べると、任意整理で借金総額を減額するのは難しくなっています。
過払い金の発生率も低くなっているため、借金の減額はかなり困難です。

人によっては任意整理を実施しても、借金総額をほとんど減額できない場合があります。
「任意整理を行っても返済額が減りそうにない・・・」と感じた時は、個人再生や自己破産を検討してみてください。

任意整理のデメリットを解決するための対策

任意整理のデメリットは事前対策で回避できる

任意整理によって発生するデメリットは、事前に対策を行っておくことで回避できます。
デメリット解決に役立つ対策は、以下の3つです。

・借金減額診断シミュレーターを利用する
・得意分野が債務整理の司法書士・弁護士を探す
・無料相談サービスを活用する

ここではそれぞれの対策について詳しく解説します。

借金減額診断シミュレーターを利用する

任意整理で失敗しないか不安を感じる場合は、【借金減額診断シミュレーター】を利用してみましょう。

借金減額診断シミュレーターとは、債務整理の結果をシミュレーション(予測)できるサービスです。
このサービスは誰でも無料で利用でき、入力した個人情報や借金情報が外部に漏洩する心配もありません。

【借金減額シミュレーターの詳細はコチラ】

任意整理を行う前にシミュレーションを行うと、任意整理の予想結果をチェックできます。
結果内容をよく確認しておけば、「任意整理をしたけど借金が減らなかった・・・」といった事態を未然に回避することが可能です。

任意整理を着実に成功させたいと考えている方は、ぜひ借金減額診断シミュレーターを試してみてください。

得意分野が債務整理の司法書士・弁護士を探す

なるべくスムーズに任意整理を完了させたい時は、債務整理が得意な司法書士・弁護士に依頼を行うのがベストです。

任意整理は個人でも実施できますが、お金に関する知識がないと交渉で失敗しやすくなります。
場合によっては、貸金業者から一方的に交渉を断られてしまうかもしれません。

そのため任意整理を行う場合は、債務整理を得意とする司法書士・弁護士の方を選ぶことが大切です。
解決実績の多い司法書士・弁護士の方に依頼しておけば、任意整理の成功率を大幅にアップできます。

任意整理を依頼しようと考えている方は、近くに債務整理を得意とする司法書士・弁護士がいないか探してみてください。

無料相談サービスを活用する

任意整理を依頼するべきか悩んだ時は、まず司法書士や弁護士の方に相談を行ってみましょう。

現在はさまざまな司法書士・弁護士が無料相談サービスを提供しています。
どんな借金問題で悩んでいる方も、気軽に相談を行うことが可能です。

また一部の司法書士・弁護士は、手続き費用の分割払いに対応することが可能です。
手続き費用を一括で払うのが難しいという方でも、無理なく料金を支払えます。

相談内容によっては司法書士や弁護士の方に相談を行うことで、借金トラブルが解決できる場合もあります。

「収入がないから任意整理を依頼できない・・・」
「債務整理はしたいけど、信用情報に傷がつくのは困る!」

こうした悩みを抱えている方は、遠慮なく無料相談サービスを利用してみてください。

任意整理で借金減額を試みる時の注意点

任意整理のデメリットを回避するには、依頼前にきちんと対策を行っておくことが大事です。
弁護士や司法書士の方に相談を行っておけば、収入や借入状況に適した解決方法を教えてもらえます。

しかし任意整理を依頼する時は、以下の点にも注意が必要です。

債権額が140万円以上の場合は自己破産・個人再生がオススメ

冒頭でも解説したように、任意整理は借金の利息をカットして返済負担を軽減する手続きです。
交渉が成立しても、借金の元金自体は減りません。

そのため借入金額が高額の場合、任意整理では借金総額をあまり減額できない場合があります。

とくに借入金額が140万円以上のケースは、多額の元金を請求されてしまう可能性が高いです。
利息・手数料だけでなく元金も減らしたい方には、個人再生もしくは自己破産の方が適しています。

また個人再生・自己破産は、裁判所の強制力が強い手続きです。
債権者(貸金業者)が交渉を嫌がっても、裁判所から認可がおりればスムーズに手続きを実行できます

ただし個人再生や自己破産にも、デメリットは存在します。

裁判所が介入する分、手続きには手間と時間がかかります。
自己破産の場合は手続き完了後、車や住宅などの資産を手放さなければいけません。

個人再生・自己破産の依頼を検討する場合は、今回と同じように手続きの内容をよく確認してみてください。

まとめ

任意整理のデメリットや有効な対策などについて紹介しましたが、いかがでしたか?

任意整理は借金の利息をカットし、返済負担を軽減するのにとても有効な手続きです。
しかし実行した場合、以下のデメリットを発生させてしまう可能性があります。

・信用情報に事故情報が記録される
・収入がまったくない方には適していない
・交渉が困難な債権者が存在する
・借金総額を減額できない場合がある

そのため任意整理を依頼する時は、有効な対策を行ってデメリットを回避する必要があります。
対策を行っておけば手続きにかかる時間・手間を節約し、交渉が成功する可能性もアップさせることが可能です。

これから任意整理を依頼する方はデメリットを回避できるよう、事前に対策をしっかり確認しておいてください。