損害賠償を払えないときの対処法を紹介!踏み倒すことはできない?

交通事故やトラブルで突然多額の損害賠償を請求されても、ポンッと用意できる人なんて多くはないですよね。

損害賠償金って払えないとどうなるの…?
どうやって対処したらいいのかわからない

不安でたまらないかと思いますが、落ち着いて対処していきましょう。

今回は損害賠償金を支払えない場合に

  • どんな措置が取られるのか
  • 対処方法はあるのか
  • 加害者家族も支払い義務があるのか

といったことを中心に詳しく解説していきます。

損害賠償を請求される側の人はもちろん、請求したい側の人も参考にしてみてください。

損害賠償が払えないとどうなる?

損害賠償は、原則として必ず払わなくてはいけません

損害賠償が払えないと、以下の2つの措置が取られます。

icon-hand-o-right 損害賠償が払えないとどうなる?
  1. 遅延損害金が発生
  2. 強制執行される

まず遅延損害金が発生し、それも支払えない場合は強制執行が行われる、という流れです。

それぞれどのような措置なのか、詳しく見ていきましょう。

損害賠償金を踏み倒すことはできません。

損害賠償金は、放っておいたら何とかなるものではありません。

損害賠償には5~20年の時効が設けられていますが、この時効期間は被害者側が引き延ばしすることができるもの。

そのため「時効達成まで引き延ばして踏み倒す」というようなことはできません。

①遅延損害金が請求される

損害賠償金の支払期日までに支払いをしていない場合、請求額にプラスして遅延損害金が発生します。

これはカードローンでいう「利息」のようなものです。

【遅延損害金の計算方法】

遅延損害金=損害賠償金額×5.0%(遅延損害金利率)÷365(日)×延滞日数

遅延損害金の金利率は5.0%が基本ですが、被害者・加害者間で何か取り決めがあった場合はその金利率が採用されます。

実際に支払う金額は、この遅延損害金に損害賠償額を足した金額

延滞日数が長いほど遅延損害金が増えていくため、早め早めに対処することが大切です。

また、この時点で自宅に督促状が届くので「督促状が届いた=遅延損害金が発生している」と認識してください。

②強制執行される

督促状が届いた後もまだ支払いをせずにいると「強制執行」されます。

「強制執行」とは財産を無理やり差し押さえ、取り立てる制度のこと。

これは国が行う措置で、国側が加害者の財産を差し押さえて売却し、被害者側に料金を支払うという仕組みです。

【差押さえ可能な財産】

  • 土地
  • 給料(手取りの4分の1)※給料が44万円未満の場合

給料が44万円を超える場合は、33万円を超える部分が差押え対象となります。

また、万が一財産が全くない場合は強制執行は行われません。

損害賠償が払えないときの対処法

損害賠償金が払えない場合の対処法を6つ紹介します。

icon-hand-o-right 損害賠償が払えないときの6つの対処法
  1. 保険会社から払えないか確認する
  2. 被害者と話し合う
  3. 弁護士に相談する
  4. 自己破産する
  5. 異議申し立てする
  6. 金融機関からの融資を受ける

【対処法①】保険会社から支払えないか確認する

まずは自分が加入している保険会社から損害賠償金を支払えないか確認しましょう。

保険会社から損害賠償金を支払うことができれば、実費の負担をグッと抑えることができます。

特に、交通事故は保険会社に全額賄えってもらえることもあるのでまずは保険会社に連絡して確認をしてみてください。

【対処法②】被害者と話し合う

損害賠償金を支払えない場合、相手の被害者の方と話し合いましょう

金額を下げてもらえる支払いを分割にしてもらえるなど話し合いで賠償金の負担を減らせる可能性はあります。

なるべく早めに話し合いを行うことが重要なので、損害賠償が支払えないとわかった段階で誠意をもって話し合いをするようにしましょう。

【対処法③】弁護士に相談する

弁護士に相談して、そもそも本当に損害賠償が必要なのか、というところから調べてもらいましょう。

減額だけでなく、場合によっては損害賠償金自体なしにできることもあります。

自分で安易に判断してしまわず、一度弁護士に相談をしてみてください。

【対処法④】自己破産する

自己破産をすると、損害賠償自体を免除してもらえることがあります。

保険に加入していない生活保護を受けて暮らしている、といった方は弁護士に相談の上自己破産をするのが一番適した解決方法です。

ただし、自己破産を行うと

  • 10年間クレジットカード発行ができない
  • 10年間ローンを組むことができない
  • 財産が差押えられてしまう

という難点も…。

弁護士に自己破産のデメリットもきちんと説明してもらい、理解した上で行うようにしましょう。

非免責対象の損害賠償は自己破産で相殺できない

死亡事故や暴行などの不法行為による損害賠償金は、自己破産しても相殺ができません

不法行為はハッキリとは限定されておらず「故意もしくは過失で被害者の生命や身体に損失を与えてしまった場合」なので、交通事故なども含まれることがあります。

【対処法⑤】異議申し立てする

加害者は損害賠償金に対して何か納得できない点がある場合、異議申し立てすることが可能です。

ただし、すでに行政によって処分が決定している人のみが行える対処法なので注意しましょう。

【異議申し立ての手順】

  1. 異議申し立てに対する控訴状を作る
  2. 処分を決定した行政に提出

異議申し立てでは、処分を決定した行政の更に上の行政「高等裁判所」や「最高裁判所」が損害賠償に対して再審査をしてくれます。

異議申し立て前に弁護士に相談を

異議申し立ては認められないことも多いのが実情です。

なので控訴状作成前に弁護士に相談し、申立内容なども含めてチェックしてもらうようにしましょう。

【対処法⑥】金融機関からの融資を受ける

どうしても損害賠償金が用意できなそう、という人は金融機関からの融資を検討しましょう。

特に消費者金融なら、最短で即日融資を受けることも可能です。

また、お金が借りられる早さ以外にも、

  • 土日・祝日でも夜21時まで審査を受け付けている
  • 主婦やアルバイトでも借りられる
  • 他の人にバレにくい

といったメリットがあります。

また、遅延損害金より金利が低いカードローン会社も多いので、損害賠償の支払を延滞してしまうのであれば申込を検討してみるのもおすすめです。

家族が損害賠償負担を請求されることはある?

被害者が損害賠償を請求できるのは、原則として加害者本人のみ

万が一加害者本人に支払い能力がない場合でも、被害者側が加害者側の親や兄弟に損害賠償を請求することはできません。

ただし以下の4つの場合は、家族も損害賠償を請求されることがあります。

icon-hand-o-right 家族にも損害賠償を請求されるケース
  1. 加害者が亡くなっている場合
  2. 加害者の監督義務者である場合
  3. 運転供用者である場合
  4. 使用者・雇い主である場合

加害者が亡くなっている場合

加害者が他人に何らかの損害を与えてしまった場合、まずは加害者本人に損害賠償を支払う義務が発生します。

ですが加害者本人が亡くなっている場合は、その相続人に損害賠償の義務を含めたすべての権利が移行

たとえば朝の通勤ラッシュ時間に線路内に飛び込み自殺をした加害者には、下記のような損害賠償が発生します。

  • 鉄道会社へ:遅延や振替運送などによる損害
  • 乗客へ:電車の一時停止時による怪我の治療費
  • 乗客へ:怪我による後遺症の慰謝料

電車が急停止した際、乗客が転倒して怪我をしたりそれによって後遺症が残った場合は、その治療費慰謝料などの支払いが必要。

鉄道会社への損害賠償なども含めた、加害者が負うべき損害賠償義務をすべて相続人が引き受けることとなります。

相続放棄すれば損害賠償は相続しない

相続放棄をすれば、損害賠償の義務も相続にはなりません。

家庭裁判所で手続きをすれば相続放棄することができるので、必要書類を揃えて早めに手続きをしましょう。

ただし相続放棄をする場合、すべての資産の相続を放棄することになります。

監督義務者である場合

監督義務者とは、責任能力がない加害者を監督している立場の人のこと。

例えば未成年の子どもが加害者となってしまった場合、監督義務者が親とみなされることがあります。

ただし「子ども=責任能力がない」というわけではないので本人が直接責任を負うことも多く、だいたい12歳以下の子どもが責任能力がないとされることが多いようです。

また加害者が認知症患者でその家族である場合、加害者の認知レベルの深刻具合介護の頻度などによって監督義務者と判断されることもあります。

監督義務者となると、損害賠償金を相続しなくてはいけません。

運行供用者である場合

「運行供用者」とは、交通事故で加害者が運転していた車の所有者のこと。

もし加害者に支払い能力がなかった場合、足りない金額は運行供用者が全額支払わなくてはいけません。

直接自分が車に乗っていなかったとしても適用されるので注意しましょう。

加害者の使用者・雇い主である場合

加害者を使用者・雇い主として家族が雇用していた場合、損害賠償を支払わなくてはならない可能性があります。

これは民法715条にハッキリと明記されています。

【民法 第七百十五条】
ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。
ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
(引用:e-Gov)

ただし上記に当てはまるのは、あくまで「事業の執行中」の損害のみ。

個人的な事故やトラブルの場合は適応されないので覚えておきましょう。

突然多額の損害賠償を請求されたら、なかなか払えないという方も多いかと思います。

最後に改めて、この記事の「損害賠償金について」をおさらいしましょう。

損害賠償についておさらい

◆損害賠償が払えないと取られる措置◆

  • 損害賠償に遅延損害金がプラス
  • 強制執行される

◆損害賠償が払えないときの対処法◆

  • 保険会社から支払えないか確認
  • 被害者と話し合う
  • 弁護士に相談
  • 自己破産する
  • 金融機関から融資を受ける

損害賠償を請求されたらまずは保険会社から支払ってもらえないか確認して、被害者と話し合い。

少しでも疑問を感じたり、支払うことが難しければすぐに弁護士に相談するようにしましょう。

また、「損害賠償を払うために消費者金融を利用しよう」と思った方は、審査時間が短く即日融資可能なカードローンの利用を検討してみてください。

「急にそんなお金払えない!」と焦る気持ちももっともですが、放置しておくとより事態は悪化してしまいます。

今回紹介した対処法もとに、落ち着いて対応していけばきっと糸口は見つかるはずです。